橘 月心・Dance Score
ここにはバレエもしくは舞踏に関する50首に渡る
日本の伝統的短歌を踏襲した歌を収めています。
テキストを背面から支えてくれているのは
フランスの象徴主義詩人・ステファヌ・マラルメです。
その壱「真夏の夜の夢」はイムルータの同題の詩から、
その弐「オデット」も同じく、そしてその参「愛の妖精」はマラルメより、その四「牧神の午后」も同じく
マラルメの詩から、そしてその五は、バレエ「白鳥の湖」から「瀕死の白鳥」の場面を藉りています。
これらはすべて形而上短歌とでも名付くべき短歌で
従来の日本的短歌とは以って否なるものです。