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​夢

両手をポケットにつっこんだまま

あつい胸で詰め寄ってくる

左右から 入れ替わり立ち替わり

いかつい肩でせまってくる

ななめ上を見上げながら 

背中でぐいぐい押してくる

だけど 体勢が入れ替わるたび

青銅色の鎖かたびらが当たって痛い

 

寒い朝の おしくらまんじゅう

吐く息が白い 口もとから鋭利な歯がのぞく

ラッパ状の耳からも 湯気が湧き上がる

けれど まっ正面からこの顔で

ひたいを押しつけてこられたとき

思わず その青い虹彩の奥にひきこまれそうになった

                   imuruta

ぼくの名前は不思議人<imuruta>ある日のこと道端で一頭の象と知り合いになりました。象はいつも陰になり日向になり、このあともぼくといっしょにどこまでも旅をつづけてくれるでしょう。ところでここに始まる不思議な世界は ぼくをどこに連れてゆくのでしょうか。これはとりあえず、ぼくの出発点 第一詩集です。

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