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喉が渇くので
喉が渇くので 水を下さい
心が渇くので 音楽を
涙をふきたいので ハンカチを下さい
胸がいたむので やさしい言葉を
空腹を充たしたいので パンを下さい
あなたを思い出したいので 歌を
なぐさめが欲しいので 眼差しを下さい
詩に残したいたいので どうかあなたを
手紙を下さい 時間を下さい 夜を下さい
ひとりで遊んでいるように見えて
ぼくだって淋しいのですから
せめて包み隠さず うち明けて下さい
手を掛けて下さい 目をかけて
一度でも抱きとめて下さい あなたの胸で
ひとりで書いているいるように見えて
あなたにだけは読んでほしいのですから
ああ あなたがこんなにも愛おしいので どうか道を下さい
あなたへとあなたへと続く 途切れないことばの道を
どうしても どうしてもぼくが一途なので道を下さい
あなたへと あなたへと帰る心の道を
どうか この差し迫ったあかしが
あなたの心にたしかに届いたなら
せめて しるしをくださいしるしを
心ばかり喉が潤せる かすかなしるしを
imuruta
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