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​ブルーノート

アルトサックス 管楽器 管のひびき

煙草のけむり グラスの呟き 床のきしみ

ベース ドラムス ブルーノート

臓腑までしみる 琥珀のどよめき

はやりうたなど なくもがな

夜更けて いまごろのぼってきた月

今夜は酔わせて こころゆくまで

今夜は泣かせて あなたの胸のなかで

ゆうべのグラス フォアローゼズ 若き日の夢

今夜のグラス オールドクロウ 老いた旅鴉

どうせ あふれたものは落ちゆくいのち

若いみそらで足しげくかよったこの酒場とも 今夜でお別れ

ああ 押して来るじゃない

今夜はベースも サックスも

今夜は人いきれも ライヴに押されてはすじゃない

ひとびとみんなすっぱいじゃない

こぼれる胸 こぼれるピアノ うずく眼差

ヒール ヒップ バックシーム

ふるえるリード もつれるステップ ブルーチーク

ああ いつまでナイスガールにしておくの

アルトサックス 管楽器 管のひびき

ベース ドラムス ブルーノート

猫もすり足 センチメンタルジャーニー

今夜は抱いて ドヴィゼニアを言うまえに

                  imuruta

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これはぼくの第五詩集<イザーイ>です

 

​詩とは何か 詩とは、敢えて言えば思考の不可能性に対する 果敢な挑戦である 詩は、その第一行目からとある文脈を提示する そして、二行目以降はその展開でありながら、つねにすでに間断なく

思考に挑戦しつづける 状況把握が必要なのか あえて書かなかったことを推理する力が必要なのか、それとも、ただ直観を信じてひたすら読み進む力が必要なのかは、あなた次第だ 何にしても、ここにひとつの求心力を提示したかった 詩は、つねに日常言語を模倣するが、かならずや もって非なる世界を提示する

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