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​ダヴィデ

ミケランジェロ 来る日もくる日も石彫ってばかりで

ダヴィデだかなんだか 狂ってるとしか思えない

いったい今朝は霧も重たく 石なんか

石工にまかせて 買い物にでも出かけようよ

マスカレードまでには ドレスも新調したいし

鞣革の胴着と フローラの下穿きも欲しい

ああ 枕も新しくしたいし 部屋中うつる鏡も欲しい

ねえ どこでもいいからお出かけがしたいだけ

それにしてもミケル ミケル いくらあなたが神童でも

あのレオナルドには勝てるわけないでしょう

このごろ あたし自律神経系のトラブル抱えてて

とつぜん粘膜が ミケランジェリしたり

藤棚のした通ると 急に花頭痛がしてきて

ねえ聞いてるの石頭 あたし石じゃないしヒューマンボディよ

                imuruta

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これはぼくの第五詩集<イザーイ>です

 

​詩とは何か 詩とは、敢えて言えば思考の不可能性に対する 果敢な挑戦である 詩は、その第一行目からとある文脈を提示する そして、二行目以降はその展開でありながら、つねにすでに間断なく

思考に挑戦しつづける 状況把握が必要なのか あえて書かなかったことを推理する力が必要なのか、それとも、ただ直観を信じてひたすら読み進む力が必要なのかは、あなた次第だ 何にしても、ここにひとつの求心力を提示したかった 詩は、つねに日常言語を模倣するが、かならずや もって非なる世界を提示する

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