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​黙っていても春です
黙っていても 黙っていても春です
閉じていても 閉じていても春です
黙っていても 風が頬を撫ぜに来るのは分かるし
閉じていても 陽が燦々と降り注いで来るのは分かります
黙っていても春です 閉じていても春です
閉じていても 季節が変わりゆくのは分かるし
黙っていても まもなく風に運ばれて蝶がやって来るのは分かります
黙っていても春です 閉じていても春です
わたしは 秘密をひとつ持っています
そして わたしは分かっています
それが風を呼び それが蝶を呼び寄せると
それまで 今しばらく文法の練習に励みましょう
春風に乗って まもなく
蝶のようにこの秘密の廻りを飛び回る言葉が現れるでしょう
そしてその無垢な言葉は 黙っていても閉じていても
そっと わたしの目を開かせるでしょう
​                 imuruta
ぼく名は不思議人<imuruta> ここに紹介
しているのは ぼくの第三詩集<愛の新世界>
ペアを組んで ひとつの夢の世界を構成する

<月下の道>です これらの詩は遠い処から来た
それはまるで この地球に降りたつと同時に
記憶喪失に陥ったかのような 遠い夢の破片から
「私を忘れないでいて欲しい」という 何かか細い
星からのメッセージのように ぼくの耳には
聞こえました ぼくは耳の奥で呟き続ける
これらの声をここにしるしました 皆さんの耳には
​どんな風に聞こえるか分かりませんが・・

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