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​耳うさぎ

遊ばないかと象が聞くと

泣きはらした うさぎのような目をして

君いやいやと首を振る

今夜 杏のにおいさせて来たのも

セロリさくさくと食べて見せたのも

ただただ 細い目に入れて欲しかったから

耳しくはないかと

鼻で抱き寄せられても

今夜のあたしは 十九 はたち

このうえ何か言ったら

ゆやーんと泣いてやる

ゆよーんと くずおれて見せる

凛と張った耳を見よ

耳の下に

こらえにこらえた赤い目がある

                imuruta

ぼく名は不思議人<imuruta> ここに紹介
しているのは ぼくの第三詩集<愛の新世界>
ペアを組んで ひとつの夢の世界を構成する

<月下の道>です これらの詩は遠い処から来た
それはまるで この地球に降りたつと同時に
記憶喪失に陥ったかのような 遠い夢の破片から
「私を忘れないでいて欲しい」という 何かか細い
星からのメッセージのように ぼくの耳には
聞こえました ぼくは耳の奥で呟き続ける
これらの声をここにしるしました 皆さんの耳には
​どんな風に聞こえるか分かりませんが・・

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