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​竹の里

竹 竹が身を揺する

竹が身をゆすって ゆうべの夢を払う

竹の里 境谷 西向うのはずれには

狐橋が一つ架かって 欄干は綿帽子かむる

イナンクル ユンビーノ ピリカ

狐の子は代々狐 頬白く塗ろうが

竹割った性格だろうが 血が違う

どの道 血の道 雪深いけもの道

絹を裂く声 その素性隠せぬ目

おお竹が 竹が身を揺する

わたしの恋しい人が 夢のまた夢だろうが

雪の峠のむこうに棲むひとだろうが

如何な苦しみの橋も渡って耐えて見せよう

ホサナ ホサナ 取りついたら離しはしない

                  imuruta

これは ぼくの六番目の詩集です

<水のもの><月のものを>呼び込んでの

ジャパニーズ・バーレスクの世界をご堪能下さい

 

​明日香風 いたづらに吹く いづくにか かくだにも

見れど飽かぬ ま幸くあらば またかへり見む 

旅ゆく君と 知らませば さやく照りこそ

呼子鳥 象の中山 かねて知りせば うらさぶる

​心さまねし ひさかたの 天のしぐれの 流れあふ見れば

うるはしき とををにも 妹が心に ますらをの 

恋ひにてし 匂ふまで ゆめこの花を 風にな散らしそ

かへり見すれば 人の眉引き 月傾きぬ

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