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鹹湖
「胸はいま
熱くかなしい鹹湖であって」
祈るより他すべもなく
「鞍掛山も むろんです
ぜんたい鞍掛山はです」
「ur cocoroとも申すべく」
「爬虫がどれか鳥の形にかはるまで」
ひとり 風にみとれているよりないのです
それにしても 汽車は
「どうしてあんなにひっきりなしに
凍った汽笛を鳴らすのか」
ひとりきみの胸をたたき
ひとりじぶんの胸をたたき
「うつくしいソプラノ」のあかしを乞い
「ぼろぼろの外套」の印をえぐり出し
生き急ぎ 死に急ぎ 唯らあらあと歌って行く
imuruta
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